雌奴隷

実際に焼き印を押された雌奴隷を見たことがある。
最初は何かのファッションか、刺青の一種なのかと気にもしていなかったが、親しくなってそのことに触れると、昔雌奴隷として飼われていたことがあったと打ち明けてきた。
「今は、整形外科の技術も向上しているから、その程度なら消えるのではないか」と言ったら、彼女は少し笑って「いいの」と答えた。
雌奴隷の焼き印、アルファベットの組み合わせだったが、それは「ご主人様」の頭文字と彼女の頭文字を組み合わせたものだった。
もしかしたら、彼女はその「ご主人様」のこと忘れられな、もしくは忘れたくないのかもしれない。
その「ご主人様」の元を離れた今でも、心は彼のものだという証明を残していたかったのかもしれない。
PCMAX
その点については、深く問わなかった。
問うてはいけないような気がした。彼女の心の奥底にある、秘密の扉の向こう側にあるものを、見たいような、見たくないような、そんな気がしてた。
勘違いされないでほしいのだが、私は別にその彼女に対して特別な感情を持っていたわけではない。
雌奴隷だったという過去についても、ただ「昔、盲腸の手術をした」とか「心臓の手術を受けたことがある」とか、その程度の感覚だった。
「大変だったね」くらいの感想である。
肌に残った記憶は消えない。
それはその人間の歴史でもある。消そうとして消えるものではないし、たとえ整形外科の治療を受けたところでその歴史そのものまで消えてなくなるわけではないのだ。
口内射精
口内射精